アーツ&インベストメント・スタディーズ〜国際分散投資の研究と実践(別科) > Book Review(文化・芸術編)
【お知らせ】このブログは「The Arts and Investment Studies」のサテライト版へと生まれ変わりました。メインブログの更新状況は「新着情報」をご確認ください。このブログはサテライト版としてメインブログとは切り口を変えた記事を掲載します。引き続き当ブログも御愛顧いただければ幸いです。 (2015年9月19日)
新着情報
2015年07月27日

『賭博と掏摸の研究』−なぜ素人は投機で勝てないのか

古今東西、詐欺やイカサマというのはなくならないもので、現代でも定期的に金融詐欺が発生したりします。あとから騙しの構図を見てみると、よくもまあこんな手の込んだことをと感心することも度々なのですが、そうやってイカサマが芸能的技術にまで昇華するところに人間の創造力のある面での発露があるともいえます。だから、イカサマや詐欺の技法を歴史的に概観すれば、人間社会の裏面史的理解も深まるといえるわけです。そういったアウトロー研究の基本文献であり、内田魯庵が「天下一本の奇書」と称賛したのが尾佐竹猛博士の賭博と掏摸の研究です。



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2015年05月30日

『孔子伝』-畏るべき1冊

人生の中で繰り返し何度も読みかえす本というのは少ないものです。私の場合、思いだしたように何度も読みかえしてしまう1冊が白川静先生の孔子伝 (中公文庫BIBLIO)です。そもそも孔子とは何者なのか、儒とは何か。白川先生の徹底した資料吟味と構想力が畏るべき孔子像と儒教解釈を示しています。その深淵には、読むたびに圧倒される。


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2015年05月13日

英語を話せるようになるには、話すべき内容が必要だ

仕事で年に何度か海外出張があるのですが、私が勤めるような中小零細企業では経費削減のためにほとんどが単身での出張となります。するとホテルの予約から現地でのタクシーチャーターの手配までひとりでこなさなければなりません。言葉は当然、英語です。しかし、私は英語が話せません。無茶苦茶なブロークンイングリッシュでその場をしのいできたのですが、あまりの不便さに耐え兼ね、2年ほど前から英会話学校に通っています。初級レベルの下から2番目のクラスからスタートしたのですが、最近ようやく中級レベルのクラスに上がることができました。英語を本格的に勉強し始めて改めて気づいたことは、英語を話せるようになるためには、話すべき内容が必要だということでした。

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2015年04月30日

『シャーロック・ホームズの冒険』―ビクトリア朝英国の社会批評としても読める

子供のころから繰り返し読んだ小説のひとつに、シャーロック・ホームズ物があります。その映像化最高傑作と言われているのが英グラナダTVが制作したシャーロック・ホームズの冒険。現在、GYAO!で順次無料配信されています。相変わらずジェレミー・ブレットの名演技が素晴らしい。じつはDVD版を持っているのですが、今回配信されているのはBlu-ray版のようで、映像がかなりきれいになっていて驚き。ホームズ物というのは、単なるミステリーではなくビクトリア朝英国の社会批評としての近代小説です。改めてグラナダTV版を見ると、そういった視点を忘れていないところに、圧倒的な魅力があるのだということがよくわかります。だから、シェークスピア俳優として有名だったジェレミー・ブレットをホームズ役に起用したのも意味があったわけです。


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2015年02月01日

河口俊彦老師を悼む

将棋ファンの間で“老師”と呼ばれて親しまれていた河口俊彦七段が1月30日、お亡くなりになられた。私は将棋アマ初段だが、思い返せば中年になってから将棋教室に通うほどに将棋にのめり込んだきっかけは、河口老師の一連の著作でした。新・対局日誌一局の将棋 一回の人生 人生の棋譜この一局 によって将棋をたんなる勝ち負けのゲームではなく、人間ドラマ、あるいは人間力の葛藤の表現として認識する方法を教えられたような気がします。熱中した漫画、月下の棋士の成功も、能條純一氏の作風に加えて河口老師の適切な監修があったからこそ、荒唐無稽さのなかにリアリズムを表現することができたといえます。そして、河口老師の最高傑作は、大山康晴の晩節 だと指摘したいと思います。


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