アーツ&インベストメント・スタディーズ〜国際分散投資の研究と実践(別科) > 東南アジア株式のウエートを厚くする
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新着情報
2015年02月23日

東南アジア株式のウエートを厚くする

現在の目標ポートフォリオと積立商品」で現在の積立商品を紹介しましたが、それ以外にもスポットで買い付けているETFと投資信託がいくつかあります。おもに東南アジア株式に投資する商品ですが、狙いは新興国株式のアセットカテゴリーで東南アジア株式のウエートを厚くすることで、中国、韓国、台湾のウエートを下げることにあります。

現在、サテライトポートフォリオとしてスポット購入しているETFと投資信託は以下の商品です。

ETF
NEXT FUNDS タイ株式SET50指数連動型上場投信《愛称》タイ株SET50ETF(信託報酬:税抜0.55%)
NEXT FUNDS FTSEブルサ・マレーシアKLCI連動型上場投信《愛称》マレーシア株KLCI ETF(信託報酬:税抜0.55%)
投資信託
i-mizuho東南アジア株式インデックス(信託報酬:税抜0.63%)

それぞれタイとマレーシアの株式指数に連動するETFと、ASEAN株式指数であるFTSEアセアン40インデックス(円換算ベース)に連動するインデックスファンドです。なぜ東南アジアに別途投資するのかといえば、新興国株式インデックスファンドだけだと、中国、韓国、台湾のウエートあまりに大きく、分散効果が弱いと感じているからです。

新興国株式の代表的指数であるMSCIエマージング・マーケット・インデックスは2015年5月から新たにUAEとカタールが加わる予定ですが、両国組入れ後の国別比率でも中国17.98%、韓国15.77%、台湾11.57%となり、3カ国・地域だけで45.32%となるわけですから、明らかに過大です。しかも、これは新興国に共通することですが指数に組み入れられている企業が金融、エレクトロニクスなど一部セクターに偏っています。とくに韓国と台湾はエレクトロニクスセクターの比率が高い。

近年、先進国株式インデックスと新興国株式インデックスの相関係数がかなり高まっている理由もここにあるのでしょう。とくに韓国や台湾は国内市場が極めて小さいですから、両国のエレクトロニクス産業というのは基本的に先進国への輸出で成り立っています。だから先進国で景気が悪化すると、ほぼ連動して韓国、台湾のエレクトロニクス企業の業績も悪化し、株価が下がる。それがMSCIエマージング・エマージング・マーケット・インデックスを押し下げるわけです。私は別に中国バブルや韓国経済の崩壊説を唱えるわけではありませんが、分散効果という観点では不安がぬぐえません。

そこで東南アジア株式のウエートを厚くし、相対的に中国、韓国、台湾の比率を引き下げることにしています。しかも東南アジア諸国は人口も多く、経済成長にともなう内需の拡大が期待できます。内需型企業の成長は、先進国経済との連動性を弱め、相関係数を引き下げる効果があるのではないかと期待しているわけです。

また、個人的に東南アジアには何度も足を運んでいますが、実感として経済の将来性に大いに期待しています。実際にインドネシアなどに行くと「ああ、きっと高度経済成長期の日本もこんな感じだったんだろうな」と思わせるのに十分です。何しろ年々物価が上昇し、自動車は増え、ビルが次々と建設されています。なにより労働者の賃金の伸びがすごい。最低賃金が1年で40%も引き上げられるような国です(企業は困っていますが)。相場の予想はできませんが、長期的な経済成長は期待するというのが新興国投資の醍醐味ですから、先進国へのカテゴリー変更が検討されている韓国、台湾よりも東南アジア諸国の株式のウエートを高める方が夢があるといえるでしょう。

ちなみに、モーニングスタージャパンの朝倉智也社長も低迷相場でも負けない資産運用の新セオリーの中で同じ指摘をしており、思わず膝を打ちました。(この本は新興国債券の位置付けについても興味深い指摘を行っていますので、関心のある人は一読をお勧めします。)


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